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広福寺

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木造聖観音立像

木造聖観音立像

住所

多摩区枡形6-7-1

交通案内

小田急線「向ヶ丘遊園駅」南口下車、徒歩約10分

地図

解説

 広福寺は枡形城址の北側のふもとにある寺院で、その門には「稲毛領主菩提寺 稲毛館跡」と書かれた扁額が懸けられています。承和年間(834~848年)に慈覚大師によって開かれた後、鎌倉時代に長弁阿闍梨によって中興されたと言われています。現在は真言宗豊山(ぶざん)派に属し、準西国稲毛三十三所観音札所第1番となっています。

 本堂には、本尊の木造五智如来坐像(桃山時代作)が安置されていますが、神奈川県下で五智如来がそろって残っているのは、非常に稀です。

 境内にある収蔵庫には、神奈川県の重要文化財に指定されている木造聖観音立像及び木造地蔵菩薩立像が安置されています。

 観音像は、像高159.3cm、寄木(よせぎ)造、玉眼(ぎょくがん)で、髻(もとどり)を高く結い、右手は肘をまげ掌を前に向けて胸の前に置き、左手は肘を曲げて蓮華を持ち、やや細めの躰に条帛(じょうはく)と裳(も)をまとって直立する通常の観音像に造られています。制作年代は、高く結い上げた髻やすっきりまとめられた衣文などの特徴から鎌倉時代末から南北朝時代と考えられています。

 地蔵像は像高142.9cm、一木造、彫眼で、右手に錫杖(しゃくじょう)を持ち、左手には願いをかなえてくれる如意宝珠(にょいほうじゅ)を持つ僧形の地蔵像の姿に造られています。制作年代は、胸をU字状に開き、衣文を単純に表現しているところから藤原時代(894~1180年)と考えられています。

 また、広福寺の寺地は、源頼朝の有力御家人の一人であった稲毛三郎重成の館跡ともいわれており、本堂内には木造稲毛重成坐像(桃山時代作)が祀られているほか、観音堂の裏には重成の墓といわれている五輪塔が伝えられています。

所有指定文化財

コンテンツ番号93