紙本着色 仏涅槃図
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紙本着色 仏涅槃図 1幅
年代
江戸時代〔文化14年(1817)〕
法量
縦232.3cm 横271.5cm
所有者
玉林寺(多摩区菅馬場2-20-1)
指定
市重要歴史記念物 昭和60年12月24日指定
解説
仏涅槃図は釈迦入滅の情景を描いたもので、沙羅双樹の中央の牀坐に、北枕、西向きに臥す釈迦を囲む諸菩薩、悲泣する仏弟子、俗衆や動物たち、上空には忉利天から急ぎ降る生母摩耶夫人たちの姿を描出する。
川崎市内には、平間寺本をはじめ、大楽院・寿福寺・了源寺・善教寺・能満寺・光明院・修広寺などに伝わり、仏涅槃図の作例は多く見られるが、その中で、この玉林寺本は異彩を放つ。金箔を使用した極彩色、曼荼羅形式の大幅で、通常の仏涅槃図と著しく相違する点は、釈迦の臨終に参集する諸尊から禽獣にいたる登場者が、グループ別に集団で画かれていて他に類例がない。周囲には『涅槃経』が金字で記されている。
文政2年(1819)、象河老師の『点眼記』が付属し、表装裏墨書銘によれば作者を「秊酔」とし、三島龍沢寺本の写しと伝える。
画中に「豆之従龍澤写 領主玉林大達座元」の墨書銘と「文化十四年丁丑」(1817)の年紀がある。
画幅裏面には「臨済宗建長寺派玉林寺大涅槃像 大雄和尚・大達和尚 二代完成 秊酔筆 文化作 昭和11年柏道代表装」「寿福現住象河演拝並題」の墨書銘がある。
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