ハタハタ(旬の魚・青果・花)
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冬の魚のイメージ

秋田産だそうです。本場ですね。
ハタハタと言えば、秋田の郷土料理のしょっつる鍋のイメージがまず浮かぶ方が多いでしょうか。
その意味で、ハタハタの場合は冬のイメージが強く、また、値段が上がる冬に流通量が多くなる事から、冬の魚というイメージが強くなります。
市場でも11月頃から冬の期間にかけて多く出回ってきていて、まさしく冬が旬のお魚と言えましょう。
中でも北海道産のものは少し早く、10月初旬からは出回ってきます。北海道産のものは体色が濃く、サイズも大きいなど独特の特徴を持つそうです。
取材で売場を回った12月中旬には北海道産はなかったですね。北海道産はもう少し早い時期のものとのことです。

卵巣が好まれメスが流通する魚

おなかのふくらみが目立つ特徴があるメスが仕入れられています
冬になると、卵入りの魚が好まれる傾向がありますが、このハタハタもそうです。
卵巣を持っているメスは価格が高くつきますし、この卵巣は「ぶりこ」と呼ばれ、珍重されます。食感がとても独特で、美味しいとのこと。
産卵期が秋から冬であるので、メスが卵巣を持つ頃が旬になるわけです。
取材のため、市場内を歩いた12月中旬にもメスを仕入れて販売している店舗ばかりでした。
高く売れるから流通するという市場のメカニズムもありますが、それくらいメスが好まれる魚だということが、売場を歩いていても肌で感じます。

昔は豊漁で安価な蛋白源、今は希少とも言える食材

希少な魚とはいえ、市場では
こんな箱詰めで売られているのが見られます♪
昔は、非常にたくさん取れる魚で(特に秋田県で)、安く流通していた魚で、北国の安価に手に入る蛋白源となってきましたが、昨今では急激な漁獲量の減少から、比較的高値で取り引きされる希少な魚となっています。
全面禁漁の時期もあり、自主休漁なども行われてハタハタの保護に努められています。
そのかいあってか、2008年冬は豊漁なのが報じられています。
ハタハタの卵「ぶりこ」もたくさん青森県の浜に打ち上げられていたりするそうですが、「ぶりこ」の採捕は県海面漁業調整規則で禁じられているので、海岸パトロールに力が入れられているという報道も2008年12月にあったのも記憶に新しいところです。

お魚データ
- ハタハタ(Arctoscoupus japonicus)
- 目名 スズキ目
- 科名 ハタハタ科
- 属名 ハタハタ属

特徴
- 体長は20cm前後
- うろこがない
- 胸びれが大きい

メスの子持ちが好まれます。

食材データ
- しょっつる鍋がとても有名。しょっつるとはハタハタから作る魚醤です。秋田の郷土料理として、秋田の高名な名物となっています。
- うろこがないので煮付け等の調理全般に便利です
- 酢締め、塩焼きにもします。
- 干物もよく見かけます。

川崎丸魚株式会社遠海課の
せり人 辻本さんより
お話をうかがいました
取材協力:川崎丸魚株式会社
場内取材・写真協力:
山忠保坂水産株式会社、株式会社カワサキ大二
(今が旬!冬6-「はたはた」 平成20年12月作成)
お問い合わせ先
川崎市経済労働局中央卸売市場北部市場業務課
住所: 〒216-8522 川崎市宮前区水沢1-1-1
電話: 044-975-2211
ファクス: 044-975-2242
メールアドレス: 28hogyo@city.kawasaki.jp
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