「一人暮らしの祖母宅を訪ねたら、たくさんの高額健康食品が出てきた」
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相談事例
一人暮らしの祖母の家を訪ねると、健康食品の箱がたくさん置いてあった。3年前に「健康講座」に参加すると、卵が100円で買えるというチラシを見て出向き、「講座」が面白かったので、「友の会」の会員に登録し、勧められた健康食品を購入し始めたのだそうだ。その後、毎月のように「講座」に出向き、買い物をするのだと言う。合計で数百万円にものぼる健康食品や浄水器などの領収書も見つけた。支払いは定期預金を解約したりして支払っているそうだ。「騙されているのではないか」と尋ねても、「楽しくて、ためになる話を聞きに行っているだけなので、放っておいてほしい」と言われた。心配だ。
アドバイス
- いわゆる催眠(SF)商法の次々販売の手口です。チラシなどで「健康講座」を最後まで聞くと、格安の食品や日用品を販売すると、高齢者を会場に集め、健康に関する話をしながら、次々と商品を紹介します。参加者の気分を高揚させたところで高額の健康食品や健康器具、浄水器などを購入させ、「友の会」の会員登録を促します。
- 格安商品販売のチラシを見て、出かけたその日に思わず高額な商品を契約した場合は、不意打ち性が高く、特定商取引法の訪問販売(催眠(SF)商法)に該当し、契約書面を受取った時から8日間はクーリングオフが可能です。
- しかし「友の会」の会員になるなどして、高額の健康食品等を販売することを承知のうえで継続的に出向いた場合は、不意打ち性がなくなり、催眠(SF)商法による購入として、クーリングオフを主張することが難しくなります。
- 当事者は「ためになる」と信じていて、会場に通い続けることで友人関係が出来上がり、更に、話術の巧みな事業者が「自分の健康を本当に心配してくれている」と思い込み、楽しみに参加することから、なかなか問題意識を持つことができず、家族や周囲も気づくことが遅れます。
- 身体に合わなかったり、過剰に摂取することや、薬と併用することにより、かえって健康を害することがある健康食品を、過量に販売することは問題と思われます。また高齢者に支払い能力がなくなるまで販売を続けたり、中には判断力の衰えに乗じたのではないかと思われる事例も発生しています。
- 当事者は集会を楽しみに出かけていることが多く、頭ごなしに否定してプライドを傷つけないよう、説得に配慮も必要です。大切な老後資金を崩してまで本当に必要な商品なのか、自身で問題意識を持てるように優しく話しかけてください。場合によっては「体が心配なので第三者の意見を聞いてみませんか」と、医師への相談を提案したり、健康食品による健康被害の事例などを話してみてください。
- クーリングオフ期間が過ぎていたり、クーリングオフの主張が困難だと思われる場合も、販売方法等に問題がある場合は、問題点を指摘して交渉が可能な場合もあります。
- 当事者が契約を後悔していたら、諦めずに川崎市消費者行政センターに相談するよう勧めてください。
身に覚えのない請求書が携帯やパソコンのメールに来たら無視しましょう。
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