注文した覚えのない商品が届いた！

【相談事例1】

自宅ポストを確認すると、中国から封筒に入った荷物が届いていた。開封すると、中にはネックレスが入っていた。請求書は見当たらない。荷物には業者名が中国語で書かれているだけだ。全く心当たりがなく、どうしたらいいか。

【相談事例2】

通販サイトから夫あてに荷物が届いた。通販サイト運営会社は有名企業だ。夫は注文した覚えがないと言う。荷物には通販サイト名しか書かれていない。誰かからの届け物だろうか。

【相談事例3】

80代の母あてに代引配達で海産物が届き、母が留守だったため、母が買ったのだろうと思った父が1万円を宅配業者に支払い、荷物を受け取った。中には納品書も入っていた。母は「海産物を勧める電話が自宅にかかってきた事があるが、断ったと思う」と言うが、高齢のため、はっきりしない。母は海産物はいらないと言っている。返金してほしい。

●消費者行政センターには、以前から「注文した覚えのない商品が届いた」という相談が多数寄せられています。

●一方的に送り付けられた商品については、特定商取引法のネガティブ・オプション（送り付け商法）として規定されています。以前は、届いてから14日間経過するまでは、その商品を処分することはできませんでしたが、令和3年の法改正により、注文していないのに一方的に送り付けられた商品は、直ちに処分できるようになりました。商品代金も支払う必要はありません。

●【事例1】のように、海外から届いた場合にも特定商取引法のネガティブ・オプションは適用されます。ただし、プレゼントや事業者の誤配送の可能性もあるため、しばらく保管しておく方が賢明です。その上で、不審な請求が無いか、クレジットカードの請求明細も確認しておきましょう。

●【事例2】のように、大手通販サイトから届いた商品は、身内が注文していたり、知人からの贈り物のケースも多く見られます。身内や親しい知人に注文していないか確認し、自身で注文者を特定できなかった場合は、直接、通販サイトに問い合わせましょう。

●大手通販サイトは個人情報保護の観点から、送り主の氏名等は教えてもらえないことが多いですが、通販サイトから送り主に「荷物の受取人が、誰から送られてきたのか分からず困っているので、受取人に連絡してほしい」と伝えてもらうことで、解決する場合があります。

●【事例3】のように、高齢者が電話で勧誘された際、契約を断ったのかどうか、記憶が曖昧なことも少なくありません。業者からの勧誘電話がきっかけで商品が届いた場合は、特定商取引法の電話勧誘販売にあたり、契約書を受け取った日から起算して8日間はクーリング・オフの申し出が可能です。

●ただし、代引きで支払っている時は、事業者に電話をして「クーリング・オフをするので、速やかに代金を返金してほしい」と申し出ておく方が良いでしょう。

●代引きではなく、請求書が商品に同梱されている場合も、クーリング・オフ通知を出しておきましょう。

●宅配便で荷物が届く予定がある場合は、事前に家族に伝えておきましょう。また、荷物が届いても、誰が注文したのか分からない場合は安易に受け取らず、注文者を確認するために、送り主業者の名称や連絡先等を控えたうえで、一旦宅配業者に持ち帰ってもらいましょう。

●注文した覚えのない商品が届き、対処方法が分からない場合は、川崎市消費者行政センターにご相談ください。

ここに掲載する相談事例は、掲載時の法令や社会状況に基づき、一つの参考例として掲載するものです。同じような商品・サービスに関するトラブルでも、個々の契約等の状況や問題発生の時期等が異なれば、解決内容も違いますので、消費者行政センターにご相談ください。

川崎市消費者行政センター　電話044-200-3030
月～金曜日　午前9時から午後4時まで（金曜日は電話相談のみ午後7時まで受付）
土曜日　　　午前10時から午後4時まで（土曜日は電話相談のみ受付）
※日曜日・祝日・年末年始（12/29から1/3）を除く。

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※この情報は、掲載時における契約トラブルの未然防止を目的として提供しているものです。一定期間掲載した後、状況判断のうえ、順次削除いたします。

発行・編集　川崎市消費者行政センター
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